まずはじめに──。
2025年の参院選で東京選挙区から無所属で出馬する平野雨龍さんという名前、最近SNSなどで見かけた方もいるのではないでしょうか。
「雨龍ってどんな人?」「名前が珍しいけど、何か意味があるの?」
そんな疑問を持った方のために、この記事では平野雨龍さんのプロフィールや経歴、政治活動の背景までを、徹底的に掘り下げてお伝えします。
平野雨龍とは何者?注目される理由を解説
平野雨龍さんは、「政治」「伝統文化」「人権問題」の3つの領域を軸に活動している、極めて異色の参院選候補です。
強烈な個性とビジュアル──和服姿で街頭に立ち、「中国製品不買」を訴えながら、香港の人権問題や日本の伝統文化保護を語る。
その姿に、思わず目を止めてしまった人も多いのではないでしょうか。
注目される理由は「政治×文化×人権」
平野雨龍さんが注目される最大の理由は、その立ち位置の“振れ幅”にあります。
・保守的な伝統文化擁護
・国際的な人権意識(ウイグル/香港)
・参政権の若年化やジェンダー課題にも言及
政治的立場としては“対中強硬派”でありながら、文化や人権に寄り添う視点を持つバランスが、既存の政治家にはない独自性となっています。
「雨龍」という名前に込めた意味
もう一つ、彼女が話題になる理由はその“名前”にもあります。
「雨龍(うりゅう)」──この活動名は雅楽の楽器「龍笛」から取ったもので、平野雨龍さん自身が2017年から龍笛奏者として活動していたことに由来しています。
ただ、それだけではありません。
この改名には、深い“理由”があったのです。
平野雨龍のプロフィールと経歴まとめ
どんな人なのかをより具体的に知るには、やはりプロフィールからチェックしておきたいところです。
まずは平野雨龍さんの基本情報を一覧でご紹介します。
- 名前:平野雨龍(ひらのうりゅう)
- 本名:平野鈴子(ひらのすずこ)
- 年齢:31歳(2025年7月現在)
- 出身地:千葉県
- 居住地:東京都大田区
- 国籍:日本
- 学歴:
○ 高校名・大学名は非公開(大学は中退) - 職歴:
○ 和服モデルとして活動(2016年〜)
○ 京都ハクビ着物学院 銀座校で講師経験
○ 舞台女優として活動(戦争劇などに出演)
○ 雅楽の龍笛奏者(2017年〜) - 活動歴:
○ 靖國神社崇敬奉賛会青年部の理事(2018年〜)
○ 香港民主活動支援(2019年〜)
○ 2024年:香港入境拒否を経験
○ 2025年:参院選・東京選挙区から無所属出馬
このように、芸術・文化の道から人権・政治へと活動の軸を広げてきた平野雨龍さん。
特に、彼女が政治を志したきっかけには──ある大きな転機がありました。
舞台女優から雅楽奏者へ──伝統文化への軸足
高校時代の修学旅行で広島平和記念資料館を訪れ、戦争史に強く関心を持ったという平野雨龍さん。
その後、神風特攻隊をテーマにした舞台作品で女学生役を演じたことを皮切りに、歴史や文化に関心を深めていきます。
やがて日本文化の象徴とも言える和装・茶道・華道・雅楽などに惹かれ、自らも講師・奏者・モデルとして活動の場を広げていったのです。
香港民主運動との出会いと政治意識の転機
彼女のもう一つの顔が「香港民主活動家」としての一面です。
2019年の香港デモをきっかけに強い関心を持ち、東京での支援デモ主催や、着物姿で現地の抗議活動に参加するなど、本格的な支援活動を展開。
その後、2024年には香港で入境拒否を受けたことも明かしています。
では、彼女がなぜ本名を捨て、活動名で政治の場に立とうと決意したのか。
その背景には、壮絶な家庭の事情がありました。
なぜ本名を捨てた?戸籍名と改名理由の真相
「なぜ本名を使わないのか?」
これは、平野雨龍さんの経歴を知るうえで避けては通れない問いです。
彼女自身が綴ったブログには、その理由が赤裸々に書かれていました。
本名「鈴子」に込められた過去
本名の「鈴子(すずこ)」は、虐待を繰り返した母親が命名した名前だといいます。
子ども時代の壮絶な家庭環境──ベランダから突き落とされそうになったり、熱い味噌汁を顔にかけられたり、性的な暴言を投げかけられたり……。
この本名を見るだけでPTSDが再発しそうになる、という彼女の言葉は、決して軽く見ていいものではありません。
2021年、改名に至った理由とは
平野雨龍さんは、2021年に自ら命を絶とうとしたと言います。
「27歳で死ぬ」と決めていた彼女は、その年を迎えて踏みとどまり、代わりに“鈴子”という名前を捨てることを選びました。
そして、過去と決別し「龍笛」に由来する“雨龍”という名前を、自分の人生の象徴として選んだのです。
名前を通して見える“政治と個人”の関係
政治家という職業において、「戸籍名を使うべき」と主張する声もあるでしょう。
しかし平野雨龍さんは、「扇千景さんも本名ではなかった」と語り、自分の心の安全と信念を守るために活動名を選んでいます。
その決断の裏には、名前とトラウマが深く結びついた当事者としての“生きるための選択”があることを、私たちは理解しておく必要があるのかもしれません。
ネット上の声やSNSの反応は?世論のリアル
ここまで紹介してきたような壮絶な背景や活動内容について、世間はどのように受け止めているのでしょうか。
SNSの声やネット上の意見を見ていくと、その評価は賛否に分かれていることがわかります。
応援の声と称賛──「若いのにすごい!」
・「こんなに行動力のある人がいたなんて!」
・「若い女性が立ち上がってくれたことに希望を感じる」
・「和服で香港デモってインパクトすごい」
特に、着物での街頭演説や香港支援活動は“新しすぎる政治家像”としてポジティブに受け取る人も多いようです。
批判や違和感の理由とは?
一方で、SNSには批判の声も見られます。
・「思想が極端に感じて不安になる」
・「なんかパフォーマンス感が強い」
・「思想が偏りすぎててついていけない」
伝統文化や対中強硬路線が目立つ発言ゆえに、「極端すぎる」と感じる人が一定数存在しているのも事実です。
襲撃事件後の反応と本人の言葉
2025年7月、新宿駅南口での演説中に、中国籍の男性とされる人物に襲撃されるという事件がありました。
その後、X(旧Twitter)で「命は無事です。これからも訴えをやめません」と投稿。
この事件をきっかけに、「命がけで活動している」「むしろ好感度が上がった」という声も目立ち、ネット世論にも微妙な変化が現れ始めています。
まとめ|平野雨龍は「生きた信念」を貫く候補だった
ここまで見てきた内容を、もう一度整理しておきましょう。
- 平野雨龍さんは、政治・文化・人権を横断する異色の参院選候補
- 雅楽や和装など伝統文化活動を背景に持つ、元舞台女優・モデルでもある
- 香港支援やウイグル問題など国際人権活動にも積極的に関与している
- 本名「鈴子」は過去の虐待に由来し、現在は「雨龍」を名乗っている
- SNSでは賛否あるが、“行動する人”として評価する声も増加中
彼女の人生は、決して平坦な道ではありませんでした。
それでも、自分の言葉で、姿で、そして名前で──訴え続ける。
その姿勢に心を動かされる人は、きっと少なくないはずです。
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